免責不許可事由

破産管財人に免責は無理と言われたら?許可してもらうためには?

破産管財人に免責は無理と言われるケースはあるの?

自己破産が可能かどうかは破産管財人が判断し、免責ができるかできないかを決めます。この時、免責は不可であると破産管財人に言われてしまう可能性はあり、そうしたケースも存在します。例えば、そもそも借金の額が少なく、2年程度で弁済が可能な場合です。仮に資産がなかったとしても、普通に働いていれば返すことができるというのであれば、自己破産の必要はありません。

免責不可というのは、自己破産以外での弁済方法があることを示しています。収入がある、財産がある、扶養家族がおらず、自分自身しかいないなどです。それでいて額が少なければ、返済することは大いに可能であり、わざわざ自己破産の必要はないのではないかと判断されてしまいます。

免責不許可事由があっても免責は許可される?

 

基本的に免責不許可事由があれば、免責は不可となり、自己破産はできません。ギャンブルの借金や一部の債権者だけに弁済をしたなどのことが免責不許可事由に該当しますが、こうしたものに該当したら免責は一切許されないのかと言われるとそうではありません。実は裁量免責というものがあり、裁判所が免責をしてもいいと認めた場合には免責が許可されることになります。

ここで問われるのは不許可となったものの程度です。例えば、特定の債権者に弁済したといってもわずかな金額であったとか、ギャンブルの借金は全体の借金に比べて微々たるものだったという場合には免責は許可されることになり、そうしたものがあったとしても安心して自己破産をしてもらえます。

代理人弁護士への依頼が不可欠!

免責不許可事由に抵触する可能性がある、借金の額的に免責が許可されるかは微妙であるという時には代理人弁護士への依頼がおすすめです。もし、自分で手続きをした場合、突っ込まれた時にどのように返答すればいいのかわからなくなりますが、代理人弁護士を依頼すれば、ケースに応じて対応を変えることができ、その対策をとることができます。また、面倒な書類作成などもお任せすることができるようになります。

こうした案件を引き受ける弁護士は、どのようなことが免責不許可事由に該当するのかというのをよく知っています。そして、どのような受け答えをすれば、裁判所から評価されるのかというのもわかっています。そして何より、債権者からの取立てもストップすることができます。人によっては、あまりにもうるさいから少しだけ弁済し、それが免責不許可事由に引っかかって大変なことになるというのもあるため、そうしたことを防ぐことができるため、依頼は不可欠です。

管財人は通帳を調べるのか?免責不許可事由に該当する行為とは?

管財人は通帳を調べるの?

管財事件になった場合には、破産管財人に通帳などを預けることが多々ありますが、破産管財人とはいえ他人に通帳を預けるというのは抵抗があるものです。しかしながら通帳の残高や今までにどのようなお金の動きがあったのかというのは破産管財人にとって非常に重要な情報になります。

破産管財人の仕事は債務者の財産を換価して債権者に分配することですから、口座にあるお金の確認が重要なのは言うまでもありませんが、例え現在の残高がほとんどないような場合でも、過去に不自然なお金の動きがあった場合には、既にお金を引き出して現金で隠していることを疑わなければなりません。

 

 

あるいはFXなどの業者に何度も振り込みをしている形跡があり、その金額の合計が見逃せないほど多額であるというようなことが発覚することもあります。また、特定の債権者に債務の弁済としてお金を振り込んでしまっていることが発覚した場合でも、偏頗弁済と言って免責が不許可になる原因の一つになります。

このような免責不許可事由に該当する行為を発見する上でも通帳に記載されているお金の動きを調査するというのは、破産管財人にとって欠かせない業務の一つなのです。また、過払い金の請求などの債権も、現在はお金の形をしていないというだけで立派な財産ですから、このような債権がお金に変わった際に、勝手に引き出されて隠されてしまうことを予防する必要もあります。

 

 

そのため基本的には自己破産をすると破産管財人に通帳を預けるように指示されることになります。もちろん生活費を引き出せないだとか、水道代などの引き落としが止められてしまうということはあり得ませんから、実際に生活していく上での問題はないはずです。破産管財人が上記のような調査をしていると言っても、よほどのことがない限りは裁量免責といって免責を許可されることがほとんどです。

しかしながら意図的に通帳を隠したりすると裁量免責になる可能性も著しく下がってしまいますので、多少後ろめたいお金の動きがあったとしても、素直に破産管財人に通帳を提出するようにしましょう。

ギャンブル等で免責不許可事由がある場合は自己破産できない? 

自己破産は債務問題を解決する最後の手段となっていますが、しかしそれは誰でも利用できるというようなものではありません。
手続きの完了後には原則としてあらゆる債務が免除される物ですが、それがだれにでも認められるということになってしまっては日本の金融機関の融資もできなくなってしまうでしょう。
そうした誰にでも認められるわけではないということにおける「自己破産が認められない人」にはどういった人がいるのかというと、これは免責不許可事由に該当する事情を持っている人ということになります。
では免責不許可事由に該当する事情にはどういったものがあるのかというと、比較的多く報告される事例となっているのが「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担したこと」です。
これは要するにギャンブルやブランド品を買いあさったことによって、本来必要が無かった借金をしたという場合に生じる免責不許可事由です。
この他にもよく見られるものとしては「破産手続きにおいて裁判所が行う調査に対して虚偽の報告をした」、「破産手続き開始の申し立てから起算して一年前の日から破産手続き開始決定があった日までに、破産の可能性があることを知りながら詐術を用いて信用取引により財産を獲得した」といったようなことがあります。
例えば破産手続きを成功させやすくするために事業の成績を悪いもののように装ったり、既に債務過多の状態にあって明らかに破産を視野に入れていたにもかかわらず信用取引を行ったと言ったような場合にはこれらの免責不許可事由に該当する可能性が出てきます。
また「前回の自己破産手続きから7年が経過していない時点で再度自己破産の手続きに入った」ということも免責不許可事由として指定されていますから、7年以内に二回以上の自己破産をするということも困難です。(新破産法施行前の旧破産法では、10年でした。)

実際にはこうした免責不許可事由があっても裁判所が事情を判断したうえで認めるケースもありますが、そうしたケースはあくまでも特例でしかありません。
もし自己破産を考えているのであれば、くれぐれもこうした免責不許可事由に該当する行為はしないようにしましょう。